今回はHikari Inst. Sineを矩形波にしてさらにPWも変えられるパッチングをやります。
パッチングはコチラ。
なんということでしょう、とっても簡単パッチング。
使用するのは前述のサイン波だけのシンプル&コンパクトなオシレーターHikari Inst. SineとCircuitAbbey Trip Fireの二つです。
Trip Fireはコンパレーターとゲート(トリガー)ディレイの2つの機能を持つユーティリティー地味モジュールです。
今回はコンパレーター部分のみを使ったパッチングです。
コンパレーターとはなんぞや?
コンパレータ (comparator) とは二つの信号を比較し、どちらが大きいかで出力がHigh/Low切り替わります。
Hi/Lowとはオンオフのようなものでロジックモジュールの出力でも同じような言い方を私はしますがモジュラーシンセの場合はHighが+5V、Lowは0Vを出力します。
0Vを出力という表現に違和感を覚えるかもしれませんが、何もないが出ていると思いましょう。
話が若干脱線しましたが、コンパレーターは二つの値を比較します。
ざっくり言うと一定以上の電圧だと+5Vを出力し、それ以下の場合は何も出力されないということです。
今回はSineの出力をTrip Fireのコンパレーターに入力しているだけです。
この場合何と比較しているか?というと青い矢印で書いてある(画像が不鮮明で読みにくいですが)Comparator Levelというツマミで設定する+5Vを出力するレベルの閾値と比較します。
今回はイラストを書きました。
本当はSine波を書きたかったのですが、書くのが大変そうだったので三角波で勘弁して下さい。
角度が不揃いなのはご愛嬌。
赤い線が入力した波形です、0Vを中心として±5Vで振幅しています。
黒い横線と平行に引かれている青い線がComparator Levelです。Trip Fireのツマミを回すことで青い線が上下します。
そして青い矩形波がTrip FireのComparatorから出力される信号です。
入力された波形の赤い線とComparator Levelの青い横線の部分でパルスワイズが変化します。
不揃いに書いてしまった波形のおかげで1つめの青いパルスと2つめのパルスの幅が異なるのがわかるかと思います。
Comparator Levelを上下させれば書くパルスの上に書いてある横方向の矢印のようにパルスワイズが広がったり縮んだりします。
Sine波・三角波の場合は元々の波形の頂点を中心に左右に広がります。
これにノコギリ波を入力すると上昇ノコギリ波であれば頂点部分は固定で各パルスの左側だけが動き、下降ノコギリ波であればパルスの右側だけが動く一般的なPWの変化となります。
Trip Fireのツマミでなく外部のLFO等でPWMを行いたい場合はツマミの真上のRefインプットに入力することで可能です。
その場合はツマミがアッテネーターとなります。
コレをうまく応用すればクロック信号の1パルス単位でのレングスを変えたり矩形波の内オシレーター等を矩形波に変換させることができます。
音として使う場合はACカップリング入力のVCFもしくはVCAに入力したほうがいいかもしれないですね。
Wak
- 2016.05.29 Sunday
- Modular Synth